中西夕紀が主宰する俳句会「都市」のWEBサイトです
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都市の小窓〜心の都市紹介コーナー(都市2012年6月号)
跡部裕子さんが表紙を描く『都市』6月号。紫陽花のような色合いの美しい表紙を開いてみましょう。

「夕紀の今月の一句」は、近刊の句集から主宰が一句取り上げて、鑑賞するコーナー。稲畑汀子さんの『月』より、「月明り月暗がりささめける」を鑑賞。『月』は20代から現在まで、60余年に亘る「月」の俳句300句を収録した句集だそうです。

筑紫磐井さんの「俳句の歴史入門講座」24目は、「二十四節気」についてのニ回目。近いうちに新しい二十四節気を公募して決める、ということから、もう一度二十四節気を考え直してみよう、という提案です。次回の連載からは、二十四節気を更に細分した、七十ニ候について具体的に見て行くそうです。

主宰の俳句「夕桜」は、「仁左衛門観て来たりしと夕桜」から。美しい春の句、十ニ句。「特別作品」は、酒匂了太さんが「春暁」、田中翔子さんが「新曲」を発表。個性豊かな、気合いの感じられる句が並びました。

新連載が大庭紫逢さんの「現代川柳考」。今回は、「何故川柳は至難なのか」と題して、俳句と川柳を比較しながら、解説して下さっています。途中にはクイズも。楽しく為になる連載として、注目を集めそうです。

主宰の「桂信子を読む」は連載五回目。桂信子の「分ち書き」についての考察。「都市」の
「にんじん句会」の現在のテーマは、「三冊子を読む」。「高悟帰俗」と「風雅の誠」という言葉について、三森梢さんが勉強の成果を披露しています。

森有也さんの新連載「俳句は人の為ならず」の一回目は、「芭蕉の病気」。ユーモアと理系男子らしい知的さを合わせ待つ、有也さんの筆が冴えるエッセイとして、期待できることでしょう。

「原石鼎一句鑑賞」は、「頂上や殊に野菊の吹かれ居り」を砂金明さんと、田中聖羅さん。「山の色釣り上げし鮎に動くかな」を小林山荷葉さんが鑑賞。

本多燐さんの「小説に見る虚子の底流」は、「風流懺法シリーズを読む」の第九回目。「風流懺法シリーズ」の中で「最も近代小説らしい迫力をもって描かれている」、というだけあって、燐さんの文章にも力が入っています。

私、栗山心の「俳句月評」十回目は、「遺句集と俳句のエロス」と題して『進次 喜田進次句集』と、「今、ブームの密教を読む」と「エロスを詠む」を特集した『月刊 俳句界』を取り上げています。
   爆薬庫のそば猫の子がうまれをり
   猫去つて畳の上に秋の海               喜田 進次

「他誌散策」は、坂本遊美さんが結社誌「あざみ」について。
   歌劇団引き連れ春がやって来る  野木 霞丘子


という句について、「藍句会」で「イメージの題詠」の難しさを感じ、それでも前向きに頑張って行こうとしている遊美さんの思いが綴られています。

山城透さんは結社誌「火星」について。
   紅梅の影する畳拭きにけり    山尾 玉藻
文体にこだわりのある、透さんの文章はご本人同様、個性的です。

「都市めぐり」「都市の10句」は、「都市集」から選ばれた句と、主宰の鑑賞。このところ、「都市」の会員も増え、新しい方のお名前も見られて充実しています。

「歳時記 城」は、渡辺茫子さん、「歳時記 野の花・丘陵の花」は、秋澤夏斗さん。お二人とも博学で勉強家の、頼もしい男性会員です。
   弘前に早や秋の聲天守閣    茫子
   花独活に笛吹童子の集まれり  夏斗

四月号特別作品評として、安藤風林さんの「ものの種」を秋澤夏斗さん、秋澤夏斗さんの「冬牡丹」を安藤風林さんが、相互に鑑賞。

書評は田中慎弥さんの『共喰い』を桜木七海さんが解説。エレガントで都会的な句を作る七海さんが、泥臭い『共喰い』を取り上げる、という意外性が私には面白く感じられましたが、しっかりとした素晴らしい鑑賞をされています。更に岡崎康太さんが山内昌之さんの『リーダーシップ 肝力と大局観』を紹介。西郷隆盛、吉田松陰などの事績を挙げ、リーダーシップという観点から見た特性を挙げている本だそうです。

隔月発行の『都市』も、今年は残り三冊となりました。編集部員は、そろそろ来年度に向けてアイデアを出し合っているところです。残り三号も、充実した紙面をお届け出来るよう、都市会員一同、がんばっております。

               栗山 心
都市の小窓〜心の都市紹介コーナー(都市2012年04月号)
新しい表紙でお届けする、『都市』4月号。今年度の表紙イラストは、跡部裕子さん。「東京生まれ。もみ紙や布に、にじみ効果をつかって優しい色彩の手法で描くアーティスト」(HPより)。大らかで健康的なヌードと、縦書きになった『都市』の文字が印象的です。都市会員・川手人魚さんの愛らしい挿絵と合わせて、一年間、どうぞお楽しみください。

「夕紀の今月の一句」は、山本洋子さんの「宝生寺へ行くかと問はれ春の風」という美しい一句を、主宰が鑑賞。山本洋子さんは、『夏木』で第51回俳人協会賞を受賞されたそうです。おめでとうございます。

筑紫磐井さんの「俳句の歴史入門講座」23回目は、「二十四節気」について。二十四節気とは、一太陽歴を二十四等分したものだそうですが、平成二十四年のカレンダーに従って書いて下さっているので、大変分かり易く、勉強になりました。次回も続くそうです。

主宰の俳句「山盛り」に続いて、特別作品、秋澤夏斗さんの「冬牡丹」と、安藤風林さんの「ものの芽」というコンビ。お二人とも植物の季語、しかもお二人とも男性会員でありながら、穏やかで暖かい雰囲気の夏斗さん、どこか飄々とした、仄かなユーモアを感じさせる風林さん、それぞれ作風の違う個性豊かな作品が並びました。

「原石鼎研究」の一回目は、城中良さんの「石鼎の句」。参考資料も多く、現代俳句勉強会でじっくり勉強されたことが感じられます。

「特集 中西夕紀『朝涼』」は、座談会の後篇からスタート。都市会員が、「進化と深化に向けて」と題して、主宰がたどってきた道を振り返りながら、今後、どのように変わって行くのかを皆さんで考えました。座談会の掲載は今回で終わりますが、皆さんでじっくり主宰の句集を読み、意見を交換する、という機会はとても刺激的で良かったのではないでしょうか。都市会員、購読者の方それぞれから好評頂いた企画でした。

『朝涼』特集は、都市会員の「青墨の香」桜木七海さん、「そして八年後―品格と諧謔味と」大木満里さん、「ミモザとユング」川手人魚さんというメンバーの鑑賞文、岡崎康太さん、小林風さんの一句鑑賞文と盛りだくさんな内容でお送りします。

今月のベスト俳句を選んだ「都市の10句」、本多燐さんの「小説に見る虚子の底流」、「風流懺法シリーズを読む」の八回目は、いよいよ実質的な主題が始まる、という『風流懺法後日譚』について。私、栗山心の「俳句月評」は、アンソロジー『俳コレ』と、シンポジウム「俳コレ竟宴」、関悦史さんの第一句集「六十億本の回転する曲がつた棒」について。「他誌散策」は、『麻』を坂本遊美さん、『銀化』を山城透さんが担当。「都市めぐり」は、主宰による「都市の10句」の鑑賞。「他誌散策」は、今回より担当が変わり、また違った視線での鑑賞に期待しています。

こちらも新たに担当が変わった「歳時記」シリーズ。「歳時記・花と花札」は渡辺茫子さん、「歳時記・表現者」は田中聖羅さん。楽しげに花札について茫子さん、絵画展に出展されるという聖羅さん。あまり見かけないアプローチからの歳時記シリーズ、きっと人気企画になることでしょう。

二月号特別作品の鑑賞文は、川合岳童さんの「氷瀑」を小林山荷葉さんが、小林山荷葉さんの「白鳥」を、川合岳童さんが担当。お二人とも、山に特別の思いを抱いている、「都市」の「山ガールと山ボーイ」。楽しく鑑賞されています。

句集評は雨宮きぬよさんの『新居』を、桜木七海さん、林誠司さんの『退屈王』を岡崎康太さん。勉強家で博学なお二人の鑑賞文は、しっかりとして読み応えがあります。
    けふよりは京のさくらに遊ばれよ   雨宮 きぬよ
    すぐ笑ふ子供と夏を惜しみけり    林 誠司


表紙と共に、中身の執筆者も一部変わった、『都市』四月号。来年の『都市』五周年に向けて、会員一同、更に内容を充実させられるよう、日々奮闘しております。
                              栗山 心
都市の小窓〜心の都市紹介コーナー(都市2011年10月号)
淡い茶色が秋らしい、『都市』10月号は、原雅子さんの格調高い一句から始まります。

松よりも高く日浴びて松手入   原 雅子

筑紫磐井先生の「俳句の歴史入門講座」は、「季語」の21回目。太陽暦歳時記を採用したために起こった事故のような出来事、とは一体どんなことでしょう。ぜひ『都市』本誌をお読みください。

中西主宰の句「夏の光」と、連載「桂信子を読む」三回目。
五十四歳という若さで亡くなった日野草城と、草城を師としていた桂信子の師弟関係に迫ります。「父も夫も師もあらぬ世や寒椿」という桂信子の句に胸を打たれます。

特別作品は、本多燐編集長の「無明」と、私・栗山心の「遊覧日記」。「遊覧日記」というタイトルは、武田百合子の同名エッセイ集から頂いています。この夏、上野や葉山で遊んだ日の記録ですが、武田百合子のように、見たままに詠んでみたいという思いからです。

「飯田蛇笏研究」四回目は、「蛇笏から龍太へそして『雲母』」が杉本奈津子さん。勉強家の奈津子さんらしく、簡潔に分かりやすくまとめています。

「前田普羅研究」二回目。「旅人普羅」は、三森梢さん。前田普羅の心の中に、深く踏み込んだ文章でした。「前田普羅と北陸」は、岩原真咲さん。ご自身も「北陸金沢生れ」という感覚を活かした、郷土色豊かな鑑賞を寄せています。

「なにして遊ぼ」四回目は、「スポーツ」と題して、酒匂了太さん。いつも穏やかな了太さんの少年時代の相撲の思い出が微笑ましく、「そう言えば、今の子供たちは遊びで相撲を取ることもないなあ」と、少し残念な気持ちになりました。

「特別書評」は、『「夏潮」別冊虚子研究号vol.1』と『相馬遷子―佐久の星』を取り上げた本多燐さん。連載の「風流懺法シリーズを読む」を休んでまで、この二冊に惚れ込んで、書き上げたようです。『相馬遷子―佐久の星』は、中西主宰も共同研究者のひとりとして参加しています。

「俳句月評」は、私・栗山心が担当。東直子さんのエッセイ集『耳うらの星』と、『鬼』有志による私家版の句集「水の星」を取り上げました。

またSかMかの話虎が雨   角南 範子
    いぬふぐり地下に秘密の活版所   橋本 直

「他誌散策」は、綾部仁喜先生の主宰する『泉』を取り上げた杉本奈津子さん。的確な鑑賞文で、『泉』の魅力を伝えます。
    花時をそぞろに重ね白湯一つ   綾部 仁喜

坪内稔典先生の主宰する『船団』を取り上げた川手人魚さん。「マンガと俳句。」特集とのことで、嬉しそうに鑑賞。
    妹はP子なんです弥生月   岡 清秀

会員の俳句「都市集」、「都市集」から選んだ句を主宰が鑑賞する「都市めぐり」。歳時記「演劇」は、大木満里さん、歳時記「百名山」は、川合岳童さんが担当。

『都市』八月号の特別作品、大木満里さんの「新樹光」評を高木光香さん、砂金明さんの「石段」評を平野晧さん。

「書評」は、平野晧さんが、小林照幸さんの『朱鷺の遺言』。乱獲と、餌となるドジョウ、小魚の減少により激減した朱鷺の保護運動を綴ったドキュメンタリー。著者は地元住民で、生物学の専門ではない人である、というから驚きです。

「句集評」は、小林山荷葉さんが、朝吹英和さんの「夏の鏃」。「なつのやじり」と読みます。「時間と空間の制約を乗り越えて飛翔する精神の矢、その貫通力を象徴するものとして『夏の鏃』をタイトルとした」という句集を、山荷葉さんが自由に楽しげに鑑賞しています。
偶像を砕きし夏の鏃かな  朝吹 英和

「都市の10句」は、「都市集」より選んだ句を並べています。ラストは、「カクテルラウンジ」の永井詩さん。この夏の行われた、「都市夏安居」の感想をユーモラスに。

今年もあと一冊の『都市』発行を残すのみとなりました。編集委員一同、来年度の企画に向けて、アイデアを出し合い、割付票も出来あがりました。12月号も都市会員一同、全力で発行させていただきます!

栗山 心
都市の小窓〜心の都市紹介コーナー(都市2011年6月号)
森本志保さんのイラストも今回で二回目。前回とはまた違う、シックな色合いでお送りする『都市』六月号です。銅版画のこの表紙、色彩の指定は作者の森本志保さんが行っているのですが、こんなに毎回雰囲気が変わるなんて、次回が楽しみです。

「今月の一句」は、山本一歩さんの『神楽面』からの美しい一句。
  薔薇に触るるうしろめたさのありにけり   山本 一歩

筑紫磐井先生の「俳句の歴史入門講座」19回目は、「藤の花」。
前回の「一題十句」に続いて、短歌の「一題十首」について。俳句と短歌が影響を受けあって、進んできた時代の空気が、大変よく分かりました。

中西主宰の十二句「今日」に続いて、やはり主宰の「桂信子を読む」。

ゆるやかに着てひとと逢ふ蛍の夜   
ふところに乳房ある憂さ梅雨ながき
賀状うづたかしかのひとよりは来ず   桂 信子

の三句を取り上げています。「作品はフィクションでも、どこか作者の心に一部を反映していると考えていいだろう。」という一文が印象的でした。

特別作品は、永井詩さんの「大暑の子」と、坂本遊美さんの「花明り」。
都市ブログ「俳句でおしゃべり」の担当者で、カメラウーマンの詩さんの、どこか映像的な「大暑の子」と、「花明り」という言葉のイメージ通り、温かく、誠実、いつもとてもエレガントな雰囲気の遊美さん。お二人の競演をお楽しみください。

「三冊子研究」の四回目、「俳句の起りは神の歌」は、岡康太さんが担当。日ごろの勉強の成果が表れるような充実した評論でした。

「都市」の「にんじん句会」で継続して勉強されている野川美渦さんは、「芭蕉の一句鑑賞」。
行春や鳥啼き魚の目は泪
の句を、想像力豊かな美渦さんらしく、臨場感たっぷりに解説しています。

酒匂了太さんのエッセイ「なにして遊ぼ」の二回目は、大好きだという「お酒」のこと。了太さんの子供時代、故郷・鹿児島では、お酒と言えば「焼酎」であり、量り売りの焼酎を買いに行かされた、という話をとても興味深く読ませていただきました。

「村上鬼城研究」の一回目は、「村上鬼城の視点」として松井葉子さん、「村上鬼城の山河」として星野佐紀さん。鬼城の境遇から心の奥に踏み込んだ葉子さん、鬼城の住んだ山河の風景に思いを馳せる佐紀さん。それぞれが個性的な鑑賞を寄せています。

本多燐さんの「小説に見る虚子の底流」、「風流懺法シリーズを読む」の四回目は、『斑鳩物語での虚子の試み』。「斑鳩物語」とは、「法隆寺と法起寺に取材した写生文を背景にしながら、宿屋の田舎娘と寺の小僧の恋の虚構を織り交ぜた構成」の小説であるという。虚子が「女性を積極的に見抜こうとする視点を持っていた」という発見は、とても面白いと思いました。次回が楽しみな連載です。

私・栗山心の「俳句月評」は四回目。タイトルは「女子と男子」。最近は「女性と男性」というより、「女子と男子」のほうがよく使うな、という実感を書いてみました。文学の森「月刊俳句界」から、「新俳枕 文学の名舞台を読む」を紹介。

葱切つて東京タワー見上げけり   阪西 敦子
ハーレーを馳せし漢の革帽子    寺井 谷子

更に、角川マーケティング『俳句研究』春の号2011から、「蕪村忌大句会」と、新連載の睫克弘さんの「駘蕩たる句境」を紹介。

月渓の京の名所の絵双六  大石 悦子
女だてらに眉のたて根深汁 中西 夕紀

「他誌散策」は、『いには』を杉本奈津子さん。『いには』という聞き慣れない言葉は、主宰の住む千葉県八千代市に隣接した印旛沼周辺の地名で、万葉集に防人の歌の作者の在所として「印波(いには)」と記載されていたことから、来ているそうです。

晩年は遊べ笑へとひよんの笛   村上 喜代子
鶏頭や泣くだけ泣きし子の眠り  三吉 郭子

『銀化』を紹介するのは、川手人魚さん。
好奇心旺盛、幅広い知識を持つ人魚さんのお気に入りの句は、やはり個性的。

雪中の行軍に似て一行詩  中原 道夫
人間はワニを見上げてお元日  山口 優夢

川合岳童さんの、歳時記「百名山」の一回目は、「奥穂高岳」。俳号の「岳」と入っているだけあって、普通ならかなり強行軍の登山の様子を、心躍るように楽しく語っています。また歳時記「演劇」は、「我が青春の宝塚」と題して、大木満里さん。宝塚好きは、「都市」メンバーにも多く、時々は、歌ったり踊ったり、大いに盛り上がることも。一回目は宝塚ですが、今後はどう展開していくのか、楽しみな連載です。

四月号特別作品評は、岡康太さんの「梅日和」を盛田恵未さん、平野晧さんの「薄氷」を大木満里が担当。

書評『原発と地震』は、平野晧さん。句集評「わが海図・賢治」を小林山荷葉さんが担当。

ちちろ鳴くエスペラントに苦の歴史
駒草や水と濃き風どつどうと   佐藤 映二

さて、八月は、「都市」はじめての鍛錬句会「夏安居」。
どんな句が飛び出すのか、楽しみな一日が近付いてきました。「夏安居」の模様は、いずれ『都市』でお届けいたします。

             栗山 心
都市の小窓~心の都市紹介コーナー(都市2011年4月号から)
都市四月号は表紙を一新。銅版やイラストを手掛ける作家の森本志保さんが担当しています。お父様が短歌の会のメンバーでいらっしゃるそうで、俳句にも理解があり、色々なタイプの作品を見せてくれたり、一緒に考えてくれたり。たくさんのメールのやり取りの中から、この表紙が生まれました。これだけ人物がメインになった表紙は初めてで、インパクトのある表紙になりましたが、早々に読者の方からお褒めの言葉も頂いております。

森本志保さんのプロフィール
東京都出身、在住。’99 創形美術専門学校版画科卒業’02から2年間フランスにある銅版画工房コントルポワンにてヘイター刷り(一版多色摺り)を学ぶ。マイペースに制作中の二児の母。
「この度の表紙制作を通して『都市』の方達との素敵な出会いがありました。作品を気に入って頂けた事、表紙になった時の感動、それらを忘れずに『都市』を一人でも多くの方に手に取って頂けるよう、感謝の気持ちを込めて制作を続けたいと思います。」

合わせて、中の挿絵もチェンジ。都市会員の美大卒俳人・川手人魚さんが繊細なタッチの挿絵を担当してくれています。

「今月の一句」は、深谷雄大さん。北海道の黄沙を描いたスケールの大きな句から「都市」四月号はスタートします。

筑紫磐井先生の「俳句の歴史入門講座」18回目は、「鶏頭」。
「今回から、季語と俳句の上達法の関係について述べてみることにしましょう。」というこの講座。「秘伝となる俳句の詠み方」とは、一体なんでしょう。続きは、『都市』四月号で。

中西主宰の十二句、「冬木立」。宇佐美魚目先生の句から、「魚目先生は今ごろ」との前置きで詠まれた句には、深い師弟愛を感じました。

「大峯あきら『群青海』を読む」は、中西主宰の鑑賞。
  まだ若きこの惑星に南瓜咲く
  大瑠璃は杉のいちばん先が好き 
昭和四年生まれ、哲学者でもあり、俳人であり、住職である、という作者の第八句集の世界は、平明にして深い。主宰も楽しんで鑑賞している様子が良く分かります。

特別作品は、岡崎康太さんの「梅日和」と、平野晧さんの「薄氷」。都市男性会員の句が並びました。

「村上鬼城研究」は一回目。大木満里さんの「境涯句 その屈折した自我」。満里さんが、時代背景も考えながら、グッと鬼城の心情に寄り添った鑑賞をしています。更に、城中良さんの「村上鬼城と写生」は、写生派の良さんらしいアプローチで、鬼城の句に迫ります。

「飯田蛇笏研究」二回目は、井上田鶴さんの「蛇笏の山河」。蛇笏と同世代で、近くに住んでいた、という田鶴さんのお父様の思い出も絡ませながら、深い洞察を巡らせています。また、砂金明さんの「蛇笏と死」は、蛇笏の第四句集「白嶽」での、次男の夭折についての連作句を取り上げています。

本多燐さんの「小説に見る虚子の底流」は、「風流懺法シリーズを読む」の三回目。比叡山を舞台とした前半「横河」の章から、祇園の一力茶屋を舞台となる後半について。燐さんの文章にもいよいよ力が入っているのを感じます。

「俳句月評」三回目は、私・心が担当。昨年末に出版され、話題を読んだ「超新撰21」より、個人的に影響を受けた、青山茂根さん、榮猿丸さん、柴田千晶さんの句を取り上げています。
  バビロンへ行かう風信子咲いたなら  青山 茂根
  炎天のビールケースにバット挿す   榮 猿丸
  全人類を罵倒し赤き毛皮行く     柴田 千晶

「他誌散策」は、杉本奈津子さんが「梟」、川手人魚さんが「や」を取り上げています。誠実な句風そのままに、しっかりとした鑑賞の奈津子さん、デザインやレイアウトにもこだわりのコメントを寄せる人魚さん、それぞれに個性が光る文章でした。
 
「都市めぐり」は、「都市の十句」についての主催の鑑賞文。「都市も四年目となると、会員にも色々な詠い方が出てきて面白い」との嬉しい一文。会員も励みになることでしょう。

新連載のエッセイ「なにして遊ぼ」は、酒匂了太さん。いつもニコニコと穏やかで、楽しげに句作されている了太さんの、子供の頃の思い出です。

「歳時記・駅」一回目は、山本旦さんの「生みの苦しみ」。勤務されていた駅での人員整理などの、苦い思い出を語って下さっています。同じく一回目、「歳時記・横浜」は、桜木七海さん。歴史ある横浜らしい、エレガントで華やかなエッセイ。

二月特別作品評は、松井葉子さんの「金銀泥絵」の作品評を岩原真咲さん。博学な真咲さならしく、丁寧な鑑賞。また、高木光香さんの「会津」の作品評は永井詩さん。カメラウーマンの詩さんらしく、何事にもアクティブな光香さんの表情を良く捉えた鑑賞文。

書評は、酒井順子さんの「金閣寺の燃やし方」を小林山荷葉さん。過激なタイトルのこの本、三島由紀夫と水上勉を比較し解剖した評論だそうです。

句集評は、神戸周子さんの「展翅」を平野晧さん。時にちょっとブラックで、シニカルな神戸周子さんの句を、晧さんが楽しげに解説して下さっています。
  兜虫分解されてしまひけり
  鮟鱇のどの部分やら買ひにけり   神戸 周子

最後の頁では、昨年末に亡くなった都市会員・江川砂男さんを、森有也さんと、盛田恵未さんが偲んでいます。砂男さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
   風薫る妻退院のイヤリング
   秋高し外輪山へ田のけむり
   冷酒や夕立の音を娯しみて
   新酒二合現世に未練あり    江川砂男