「今月の一句」は、岸本直毅先生の、
「町といへば町田が近し冬構」
町田に拠点を置く結社としては、嬉しい一句から始まる『都市』12月号。2009年最終号の今号も内容充実でお届けしています。
「私は吟行が好きで俳句をやっています。吟行って楽しいですよ」と、語って下さったのは十月の「府中市・郷土の森」の吟行記を執筆された、光香さん。
俳句を始めた当初、「吟行は雨でも雪でもやるものだ」と聞き、随分驚いたものですが、この日も大雨をものともせずに句を作るとは、「俳人とはタフなものだ」と思いました。
九月の吟行記「寺家ふるさと村」は、私・心が担当。「初めての吟行当番」のドタバタを載せています。
梢さんの書評「面白南極料理人」は、堺雅人主演で評判になった映画「南極料理人」の原作。ドーム基地での想像を絶する苦労と、それを支えた「食」について。読み終わったら確実に空腹を覚えそうな一冊。
句集評は了太さんが、木下野生氏の『素ふたたび』を担当。この風変わりな題名は、「句集『素』を出され、それから十年、自らの俳句への思いは不変」とのことで付けられた題名だそうだ。この思いに多いに共感した、という了太さんの句集評、ぜひご一読を。
歳時記「酒」「街」第三回は、どちらも最終回。
「酒」に対する熱い思いを語る「砂男」節は、今回も健在。同じく砂男さんが担当されている、最終頁の「カクテルラウンジ」でも「酒についての文章を考える暇があったら酒を飲んでる方がはるかに良い」との一文が。連載を終え、これからはゆつくりとお酒を飲めるでしょうか。
心が担当した歳時記「街」は、最近ハマっている「下町歩き」について、俳句に絡ませて書いてみました。
燐編集長の「新・俳句月評」五回目は、角川『俳句』十月号。「赤翡翠」を見るために、山深い集落を訪れた自身の思い出など、自分にグッ引き寄せた鑑賞文です。
「他誌散策」は第六回で最終回。葉子さんが『駒草』、恵未さん『椋』を。お二人の選ぶ句にも個性が感じられ、楽しく勉強になる連載でしたが、次号からは、私と明さんが担当させていただきます。
『都市』の今月のベスト10「都市の十句」を挟んで、「河東碧梧桐特集」の二回目は、奈津子さん、人魚さんの「一句鑑賞」と、燐さんの6ページにも及ぶ、評論「乙字と碧梧桐〜『新傾向』の分水嶺」。読み応えある特集となっています。
透さんのエッセイ「クリスマスの思ひ出」では、ご自身のクリスマスにまつわる思い出を語り、美渦さんの人気連載「都市のプチ・トリアノン」第六回は、「落葉樹の剪定」。
主宰の連載「宇佐美魚目の一句」は、画家志望であったという魚目の、色彩豊かで絵画的構成を持つ句について。
筑紫磐井先生の「俳句の歴史入門講座」は、「季語論さまざま」として、現代の様々な季語論を分かりやすく解説して下さっています。
都市ブログ「俳句でおしゃべり」に、10月号の「都市のプチ・トリアノン」より「落花生の収穫」の写真を掲載しましたが、『都市』本誌とウェブの連動企画も、今後は視野に入れて行きたいと考えています。
栗山 心